子供矯正パーフェクトNAVI » 子供の歯の悩みについて » 子供が歯にケガをした時の対処法【監修記事】

[最終更新日]: 2022/08/01

子供が歯にケガをしたら状態に合わせて対処しましょう

子供は遊ぶことが仕事です。活発な時期になれば、公園などで友達と遊んで転んだりときには遊具から落ちてしまったりすることも。もちろん、身体のケガも心配ですが、転倒などでは歯が折れたりすることも起こります。万が一のときにどのように対処すればよいのでしょうか。

歯が折れたとき

歯が破折、あるいは一部欠けてしまった場合の対処法です。欠け方が軽度な場合は、歯の内部で神経などがある歯髄(しずい)や歯周組織に影響があることは少ないと思われます。この場合には痛みや炎症などが発生することも少ないと考えられますので、歯科クリニックにて、補綴処置(ほてつしょち:欠けた部分を詰め物や被せもので修復すること)を実施して様子を見てください。重度で痛みや腫れを伴う場合には神経の処置などが必要なので、早急な処置をしてください。

歯が抜けたとき

歯が抜け落ちてしまったときには、特に早めの処置が必要となります。永久歯の場合「再植:さいしょく」といってもとに戻せることがあります。乳歯でも条件が揃えば可能な場合があります。重要なことは、30分から1時間程度で処置をしてもらうことです。時間が経過すれば抜けた歯の組織は死滅していきます。できれば抜けた歯を抜けた場所に戻すか(お子さんが飲み込まないように注意)、牛乳の中に入れて歯科クリニックを受診してください。

歯がグラグラしたとき

転倒したりして、歯をぶつけてしまうと折れたり抜けたりしなくても、グラつくという症状が出ることもあります。同時に歯肉からの出血が見られることもあります。これは、歯を支える歯槽骨(しそうこつ)や歯根(しこん)がダメージを受けていると考えられます。すぐにレントゲンなどで確認しましょう。歯根が破折している場合には、最悪の場合抜歯をしなければならないこともあります。

歯が歯茎にめり込んだときの対処法

歯が歯茎にめり込むというのは、乳歯や生えてから間もない永久歯の場合が多いようです。これらの状態は歯の周囲の組織が柔らかいので、比較的容易にめり込むと考えられます。いずれも早急に歯科クリニックにて処置をしてもらいましょう、乳歯がめり込んでしまった場合には、直近にある永久歯に影響を与え、永久歯の形成状態が悪くなったり生える方向がずれてしまうことがあります。永久歯が生える時期が遅いと感じたら、あらためて受診をしてください。

ぶつけた歯が変色したときの対処法

歯を強くぶつけたときに、歯が変色することがあります。ぶつけた数時間後に変色が発生する場合には歯の内部から内出血をしている可能性があります。一方で、数ヶ月して徐々に歯の色が黒ずんでくる場合は、歯の神経が損傷して失活(神経が死んでしまうこと)してしまったと考えられます。いずれの場合も歯科クリニックの受診をお勧めします。

お子さんの怪我によって、保護者は動揺してしまいますが、まずは深呼吸をして、冷静に怪我の状況を把握しましょう。怪我した時の状況についても担当医に聞かれると思いますので、答えられるようにしておくと、受診時にスムーズです。また、歯だけではなく、頭や胸などを打っていないかなどの全身状態の確認も大切です。

監修医師紹介

吉田亜矢歯科医
  • 吉田亜矢 歯科医
    http://www.ayaclinic.jp/home/
  • 明海大学歯学部卒業後に顎顔面外科学分野1講座入局。群馬県内総合病院歯科口腔外科部長、埼玉県内歯科クリニック歯科部長ののち、埼玉県川越市にあやクリニック 歯科・皮ふ科を開設。院長として多くのお口の悩みを解決している。また、YouTube「あやクリニックTV」の制作もおこなっている。

※本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が具体的なクリニックや施術や商品等を推奨しているものではございません

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