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[最終更新日]: 2021/04/22

床矯正(拡大床)ってこんな矯正方法

床矯正(拡大床)は、マウスピースのような装置を用いて行う矯正治療です。抜歯する必要がなく、健康な歯を残したまま、顎を広げることで歯並びや噛み合わせの悪さを改善できます。治療に適した年齢は6才~12才。成長期の顎の発育を利用するため“大人の歯に生え変わる時期”から“永久歯が全て生えそろう時期”に治療効果が表れやすいのがポイント。永久歯が全て生え揃った方には使用できません。

治療方法は、プレート(床)付き矯正装置の装着です。プレート中央にネジがあり、2週間ごとに1回転回していきながら上下の顎の骨を側方へ拡大させ、歯並びと噛み合わせの悪さを改善するためのスペースを確保していきます。装置は取り外しできるタイプで、食事と歯磨きの制限を受けないなどストレスフリーが利点です。

ここでは、床矯正の詳しい特徴について紹介していきます。

目 次

改善が期待できる症状

床矯正(拡大床)を行うことにより、子供の不正歯列と不正咬合の矯正・改善が可能になります。不正歯列とは、上下の歯が正しい位置に生えておらず、歯並びが悪い状態です。不正歯列には、交叉咬合、上顎の叢生、下顎の叢生などの種類がありますが、不揃いなことではどれも同じであり、見た目の悪さも否めません。床矯正ではこれらの症状について改善を目指します。

一方、不正咬合とは、歯並びの乱れが主な原因で上下の歯がきちんと噛み合わない状態のことです。上顎前突、反対咬合、過蓋咬合、開口などの種類があり、人によって症状は異なりますが、床矯正ではこれらの症状についても改善が期待できます。

以上のように、床矯正では不正歯列と不正咬合の改善が可能です。上下の歯並びをきれいに整え、咬み合わせの問題を解決に導く役割を果たします。

施術に適した年齢

床矯正に適した年齢は、6才~12才とされています。ただし実際に治療を開始するのに適した年齢は、子どもの症状によってタイミングが異なります。

床矯正による治療は大人でも稀に使用することもありますが、顎の成長を利用できないため、子どもに比べて治療期間がかなり長くなります。逆に子どもの場合は、顎が成長しきっていないため、顎骨の成長に合わせてスムーズな矯正が可能です。

治療方法

床矯正は、プレート(床)付きの装置を用いて歯ならびや噛み合わせを改善に導く矯正治療です。マウスピース(又は入れ歯)のような物を口の中に入れて装着し、歯や顎の骨に弱い力をかけてゆっくり広げていき、時間をかけて不正歯列と不正咬合の矯正・改善を行います。床矯正の治療の流れはおおむね以下の通りです。

床矯正の治療の流れ

  • 診察(相談)
  • 検査・診断
  • 装着
  • 治療
  • 治療終了時の検査
  • 定期観察

床矯正の治療は装置を装着するだけですが、治療の前後、途中に行う診察、検査、調整がとても重要です。特に治療開始前に行うレントゲン写真や装置の型取りは、本人に合わせた装置の製作を行うために欠かせないプロセスとなります。

装着・治療の段階では、患者(子供)本人が装置の調整を行います。プレートの中央にネジがあるので、2週間に1回転回していくことにより、狭い顎を徐々に側方へ拡大させていきます。

床矯正は装着した時間が長いほど効果が出やすいのが特徴ですが、食事や歯磨きの時間は装置を取り外せるので、余分なストレスがかかりません。

治療が終了したら病院にて効果を確認、定期観察という流れです。

治療期間

小児矯正で適正な時期に床矯正を使用した場合の治療期間はおおよそ6年です。矯正装置の装着時間にも左右されます。装置は1日8時間以上装着しますが、装着時間が長いほど治療期間を短くできる可能性があります。逆に装着時間が短いと効果が薄れ、治療期間が長くなる可能性があります。

費用目安

子どもの矯正歯科には永久歯へ交換途中の「一期治療」と、永久歯交換後の「二期治療」があります。このうち、一期治療での床矯正の費用は30万円~50万円程度、二期治療では60万円~120万円程度です。子どもの歯列矯正は原則として自由診療になるため、健康保険は適用されず、実際の費用は歯医者さんによって異なります。

費用の内訳は、床矯正の矯正装置、検査・診察料、調整料(処置料)、観察料などです。矯正方法は一期か二期かによって異なるほか、費用総額や内訳も使用する装置や症状によって変わってきます。拡大床の治療を受ける際は、どのような処置が行われるのか、費用がどのぐらいになるのか、受診前に確認しておいたほうがいいでしょう。

リスク

床矯正による矯正歯科治療を子どもに受けさせる場合のリスクとしては、医師選びにおける失敗のリスクがあります。子どもに限らず矯正歯科は専門性の高い治療であり、理想としては矯正治療の認定医資格を取得している医師や矯正治療の経験が豊富な医師にお願いすることです。

しかしそうした判断を行うことなく、技術や経験の浅い一般歯科医に治療を任せた場合、事前の検査を十分に行わないなどのミスにより、症状を改善するどころか逆に悪化させてしまう可能性があります。こうした子どものトラブル事例は実際に報告されてもおり、十分な注意が必要です。

子どもの床矯正に伴うリスクを回避するポイントは、前述のように医師選びを間違わないことです。矯正治療は一般歯科でも行えますが、できれば矯正治療を専門に行っている認定医のいる歯科医院に相談したほうがいいでしょう。

口コミ

子どもの床矯正の治療に関する口コミは見つかりませんでした。

床矯正のメリット・デメリット

メリット

床矯正のメリットはたくさんあります。例えば、床矯正は抜歯をせずに行える矯正治療ですから、体への負担が少ないという特徴があります。また生え切った永久歯にアプローチするのではなく、これから生えてくる永久歯を適切な位置に誘導しますので、この意味でも負担は軽減されます。

床矯正は取り外し式の矯正装置です。従って、食事や歯磨きの際には装置を外せて、口の中を清潔に保てるのがポイントです。もちろん外出時にも装置を外せるため、人に気付かれることなく矯正治療ができるのも利点です。

このように体への負担やストレスが少ないこと、利便性の高さなどが床矯正のメリットになります。

デメリット

床矯正のデメリットは、顎の拡大量に限界があり適用範囲も狭いことです。床矯正では顎の拡大が不十分な場合、矯正装置を新しく作り替える必要があります。また成長期の子ども全てに適用できるわけではありません。適応可能な症例にも限界があります。

治療期間が長くなりやすいのも欠点でしょう。床矯正は取り外しできる装置であり、固定式の装置に比べ装着時間が短くなります。その分、治療期間が長期化しやすいのが特徴。装置による歯列矯正は、装着時間が長いほど治療期間は短く、装着時間が短いほど治療期間が長くなります。

最後に、取り外しが出来る床矯正は、装置を落としたり紛失したりするリスクがあるのもデメリットです。

まとめ

床矯正は拡大装置を用いた矯正治療です。抜歯をせずに装置を使って上顎や下顎を広げ、時間をかけて歯並びと噛み合わせの改善を目指します。「なるべく子どもの歯を抜きたくない」「健康な歯を残してあげたい」という方におすすめです。

また治療における「体への負担やストレスを少なくしたい」「人に気付かれないようにしたい」「多少時間はかかっても少しずつ直していきたい」と思う方にも適しています。

監修医師紹介

古川智基先生
  • 古川智基 医師
    https://www.wakoshi-dental.com/
  • 資格
    臨床研修医指導医
    国際口腔インプラント学会 認定医
    矯正医育成スタディグループTODセンター所属

2013年に公立大学法人 九州歯科大学を卒業し、愛知学院大学附属病院総合診療部で研修医を修了しました。その後、愛知県・静岡県の開業医でインプラント・矯正の技術を含む全般的な歯科分野を学び、医療法人大志へ入社。2018年にみずほ台駅ナカ歯科・矯正歯科の指導医・副院長に就任し、2020年に和光市デンタルオフィス インプラント・矯正ステーションを開院し、医療法人大志 専務理事 兼 院長に就任しました。

※本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が具体的なクリニックや施術や商品等を推奨しているものではございません

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